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朗読/八木重吉/詩「おもひで/雲/おほぞらの水/霧がふる/空が凝視ゐる/こころ暗き日」6作品収録

今回は八木重吉の詩「おもひで/雲/おほぞらの水/霧がふる/空が凝視ゐる/こころ暗き日」を6作品つづけて朗読しました。テキスト/青空文庫(青空文庫、耕作員の皆様に心より感謝し使用させていただきます)作品の特徴/Wikipediaより一部引用添付人物について/Wikipediaより一部引用添付声/動画作成/サムネ作成/こいでともかグットボタン&チャンネル登録もいかがですか?小出朋加のナレーション・朗読チャンネルです♪※挿入曲は「YouTubeオーディオライブラリー」より選曲し、楽曲を無償提供してくださるアーティストの皆様に心より感謝し使用させていただいております。


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「おもひで」
おもひでは 琥珀の
ましづかに きれいなゆめ
さんらんとふる 嗟嘆でさへ
金色の 葉の おごそかに
ああ、こころ うれしい 煉獄の かげ
人の子は たゆたひながら
うらぶれながら
もだゆる日 もだゆるについで
きわまりしらぬ ケーオスのしじまへ
廓寥と 彫られて 燃え
焔々と たちのぼる したしい風景

※嗟嘆(さたん/なげくこと)
※廓寥(かくりょう/広々として寂しい様、もの寂しい様)
※ケーオス(カオス?/混沌)

「雲」
くものある日
くもは かなしい
くもの ない日
そらは さびしい

「おほぞらの 水」
おほぞらを 水 ながれたり
みづのこころに うかびしは
かぢもなき 銀の 小舟、ああ
ながれゆく みづの さやけさ
うかびたる ふねのしづけさ

「霧が ふる」
霧が ふる
きりが ふる
あさが しづもる
きりがふる

「空が 凝視ゐる」
空が 凝視ゐる
ああ おほぞらが わたしを みつめてゐる
おそろしく むねおどるかなしい 瞳
ひとみ! ひとみ!
ひろやかな ひとみ、ふかぶかと
かぎりない ひとみのうなばら
ああ、その つよさ
まさびしさ さやけさ

「こころ 暗き日」
やまぶきの 花
つばきのはな
こころくらきけふ しきりにみたし
やまぶきのはな
つばきのはな

「作品の特徴」Wikipediaより一部引用添付
●短い詩が多いのが特徴であり、103篇をおさめた『貧しき信徒』には、10行を超えるものは2つしか見られない。
中には「木に眼が生つて人を見てゐる」(冬)
「神様 あなたに会ひたくなつた」(無題)のような一行詩もある。

●「人物について」Wikipediaより一部引用添付
詩の中では、時として詩作さえも罪悪だと考えると告白するものの
「詩をつくることをすててしまふなら/あまりにすきだらけのうつろすぎるわたしのせかいだもの」という理由で、「歯をくひしばって泣くまいとしてうたをうたふ」のだと書いた作品を残している。
「私の詩(私の詩をよんでくださる方へささぐ)」という未発表詩のなかでは、自分の詩は「必ずひとつひとつ十字架を背負ふてゐる」と主張する。
幼少の頃から、おとなしく孤独を感じさせる面があったとされる。
『秋の瞳』の序文には
【私は、友が無くては、耐へられぬのです。しかし、私には、ありません。この貧しい詩を、これを、読んでくださる方の胸へ捧げます。そして、私を、あなたの友にしてください。】
と記した。
梯久美子は、重吉が終生抱えた「寂しさ」を「宿痾(しゅくあ)であり、同時に詩人としての天賦の才でもあった」と評し、妻のとみを「その孤独に寄り添ったただひとりの人」だと記している

●早世の詩人。
1898(明治31)2月9日、東京府南多摩郡堺村(現在の町田市)に生まれ、東京高等師範学校に進む。在学中、受洗。卒業後、兵庫県御影師範の英語教師となる。
24歳で、17歳の島田とみと結婚。
この頃から、詩作に集中し、自らの信仰を確かめる。
1925(大正14)年、第一詩集『秋の瞳』刊行。
以降、詩誌に作品を寄せるようになるが、1926年、結核を得て病臥。
病の床で第二詩集『貧しき信徒』を編むも、翌1927(昭和2)年10月26日、刊行を見ぬまま他界。
『貧しき信徒』は翌年、出版された。生年1898-02-09 没年1927-10-26


by tomoka-koide | 2021-01-22 22:03 | 八木重吉